文大統領 「国民安全・平和的状況管理が優先」

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、26日に開かれた、統一部・ソウル市・盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団の共同主催による南北首脳宣言10周年の記念行事に出席し、北韓の核を容認しないと述べるとともに「今は、国民の安全や平和的な状況管理が優先である。韓国政府は、軍事的な抑止力を確保する一方、必要以上に緊張を高めたり、軍事的な衝突につながらないよう、国際社会と協力する」と述べました。
文大統領がこのように述べたのは、北韓を対話の席に着かせるために、国際社会とともに、制裁・圧迫の基調を維持する一方、北韓とアメリカの過激な口論や、アメリカの北韓に対する軍事力の示威などで韓半島の危機が急激に高まっている状況を、平和的に管理することで、軍事的な衝突だけは防きたいという意志を再三強調しているものとみられます。
また、文大統領は「北韓に今もなおチャンスはある。北韓が無謀な行為を中断すれば、対話と交渉のテーブルはいつも開いている。北韓が核を放棄すれば、韓国は国際社会とともに北韓の発展を支援する」と述べました。
そして、10年前の首脳会談で行われた「10·4合意」については、「合意事項の多くは、今でも履行可能なものであり、特に平和・軍備統制分野で合意した軍事会談の復活は、南北の緊張緩和のためには急ぐべき課題である。人道的協力も同様で、何よりも離散家族の再会は、これ以上先延ばしにしてはいけない」と強調しました。
また、金正恩(キム・ジョンウン)委員長と北韓当局に対し「核とミサイルの挑発を停止し、10·4首脳宣言の精神に戻るべきである。南北がともに10·4宣言が今も有効であることを宣言できることを願う」と促しました。
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