中国、北から石炭輸入再開 安保理決議違反か

中国はことし初めに北韓の最も重要な外貨獲得手段となっている北韓産の石炭輸入を中断すると発表していましたが、最近、輸入を再開したことが分かりました。
中国関税当局が26日に発表した「8月の貿易統計」によりますと、中国は国連安全保障理事会の制裁決議で禁輸措置が取られている北韓産石炭を先月、164万トン、金額にしておよそ1億3800万ドルを輸入したということです。
中国政府はことし2月中旬、年末まで北韓から石炭を輸入しないと発表していましたが、発表から5か月で輸入を再開したものです。
中国外交部は、表向きでは「中国は安保理決議を厳格に履行する」と述べていますが、具体的な説明はないため、中朝貿易の不透明さが浮き彫りになっていました。
国連安保理は去年11月の制裁決議で、北韓産石炭輸入に上限を設け、今年8月の追加制裁では全面禁輸措置を取っています。
一方、アメリカのティラーソン国務長官は今月28日から中国を訪問する予定で、ことし11月に予定されるトランプ大統領の中国訪問を前に、核・ミサイル開発を加速させる北韓への圧力の強化で中国が一層の役割を果たすよう改めて促すものとみられています。
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