6か国協議の韓米首席代表 対話に向けた圧力で一致

北韓の核問題をめぐる6か国協議の韓国首席代表を務める李度勲(イ・ドフン)外交部韓半島平和交渉本部長とアメリカ首席代表のジョセフ・ユン国務省北韓担当特別代表が17日、韓国南部の済州島で会談しました。
会談で両代表は、北韓が9月15日以降60日以上、挑発を中断してはいるものの、挑発を中断するという意思表明をしていないため、当面の間は北韓を非核化に向けた交渉に導くための圧力を加えいくことに重点を置くことで一致しました。
李度勲本部長は、会談のあと、記者らに対し、北韓がおよそ2か月間、挑発を中断していることについて、「北韓はまだ挑発をやめるという意思を表明しておらず、この2か月は、挑発を中断した期間としてカウントされないと聞いている」と述べました。
ジョセフ・ユン特別代表も、「北韓から挑発中断の意思表示はなく、2か月間挑発がないことを前向きに捉えるべきかどうか判断がつかない。われわれは、彼らからシグナルを受けていない」としています。
李本部長は、北韓に対する現時点での韓米合同の対応について、「制裁と圧力に力を入れる」としながらも、「基本的に、われわれの目標は、北韓を対話のテーブルにつかせることであることに異見はない」と述べました。
両氏は、今月末になると思われる李本部長のアメリカ訪問の際にまた会談し、韓米共同の対応について議論を続けていくことにしました。
ジョセフ・ユン特別代表は、先月30日、アメリカのシンクタンク、外交問題評議会の会合で、「北韓が核・ミサイルの実験を60日間凍結すれば、これはアメリカが北韓との直接対話を再開する必要があるというシグナルだ」と述べています。
両氏の会談は2か月以上続いている北韓の挑発中断などで、北韓の核問題をめぐり対話の機運が高まっているとの観測が出ているなかで行われたもので、韓半島情勢の局面転換に向けた議論が行われるのかに注目が集まっていました。
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