大気圏再突入技術で壁に直面 国家情報院が北韓分析

韓国の情報機関、国家情報院は、北韓がICBM=大陸間弾道ミサイルの大気圏再突入技術の開発が進まずに限界に直面しているとする見方を示しました。
北韓はことし7月に ICBM級のミサイル「火星14型」を試験発射した直後、ICBMかどうかの決め手となる大気圏再突入技術を確保したと主張しています。
大気圏再突入技術は、ミサイルの弾頭が宇宙空間を飛行した後、地上を攻撃するために大気圏に再突入するための技術ですが、そのためには、ミサイルがマッハ20の速度で飛行しながら摂氏6000度以上の高温に耐えなければなりません。
国家情報院が16日、国会情報委員会に報告したところによりますと、北韓は、最近までミサイルのエンジン開発の実験を数回行ったが失敗し、ICBMはまだ完成していない段階で、「ミサイルの大気圏再突入技術を確保できずに困り切っている」と述べ、北韓は技術開発で限界に直面していると分析しています。
また、北韓が最近、弾道ミサイルの発射を行っていない理由については、国際的な制裁と圧力で経済的打撃を受けていることや、これまでの発射実験で財政が苦しくなっているためとしています。
しかし国家情報院は、「北韓はいつでも発射実験を再開する可能性がある」とも指摘し、北韓の動向を注視しているとしています。
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