習氏の特使が帰国 正恩氏との会談に言及なし

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と、中国の習近平国家主席の特使として北韓を訪問した中国共産党の宋濤・中央対外連絡部長との面会は実現しなかったもようです。
北韓メディアは21日午前9時現在まで、金委員長と宋濤部長が面会したかどうかを報じていません。
金委員長の動静を最も早く伝える朝鮮中央通信や朝鮮中央放送などのメディアは、21日のトップニュースとして金委員長の自動車工場視察のニュースを伝えました。
視察日時は明記されていませんが、北韓の公式報道は1日遅れて報じられることが多いことから、宋濤部長の北韓訪問最終日の20日、金委員長は宋部長に会わず、平壌中心部からおよそ90キロ離れた工場を視察していた可能性があります。
中国も、金委員長と宋部長が会ったかどうかについて、「提供する情報がない」としています。
2012年に習近平国家主席の特使として全国人民代表大会常務委員会の李建国 副委員長が北韓を訪問した際には、最終日に金委員長と会見しています。
中国新華社通信は20日、宋濤部長が3泊4日間の北韓訪問日程を終え、20日午後に帰国したと伝えました。
新華社通信は、「宋濤部長が朝鮮労働党の崔竜海(チェ・リョンヘ)副委員長や李洙墉(リ・スヨン)副委員長と会談した」とだけ伝えており、会談で、ミサイル開発の中断を求める中国側と、「核は交渉対象ではない」とする北韓側で意見の隔たりが大きく、議論は平行線をたどった可能性が高いものとみられています。
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