中国、平壌往復路線の運航停止へ

トランプ大統領が、北韓を再びテロ支援国家に指定したことについて、中国政府は、暗に批判しましたが、一方で、北京と平壌(ピョンヤン)を結ぶ定期便の運航を停止する方針を発表し、その背景に関心が寄せられています。
中国外交部の報道官は21日の定例会見で、北韓をテロ支援国家に再指定したトランプ政権の措置について、韓半島情勢が極めて複雑で敏感であるという点を強調し、「関係国すべてが対話と交渉による平和的手段で取り組むよう希望する」と述べ、外交手段で問題解決すべきとする従来の立場を改めて強調しました。
その一方で、中国航空大手の中国国際航空「エアチャイナ」は21日、北京と平壌を結ぶ定期便の運航を24日から停止する方針を発表しました。
エアチャイナは、北京と平壌を往復する中国唯一の航空会社ですが、運航停止の理由については説明がなく、再開時期も未定だということです。
定期便の運航停止方針は、北韓を訪れていた中国特使が北京に戻り、アメリカが北韓をテロ支援国家に再指定した直後に発表されました。
アメリカが北韓をテロ支援国家に再指定したのは、北韓に対するメッセージというより、中国へのメッセージだとする見方も一部であり、このため、中国が対北韓制裁に積極的であるという姿勢を示すためのものだとする分析が出ています。
一方で、北韓の最高指導者が中国特使との面談を拒否するという異例の事態に、北韓に対する中国の影響力が弱まっているとする指摘も一部で出ています。
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