ロシア外務次官 「‘同時凍結’について米朝が間接的に議論中」

韓国を訪れているロシアのモルグロフ外務次官が、北韓がミサイルと核の実験を控える一方、アメリカと韓国が大規模な軍事演習を停止することについて、「アメリカと北韓の間で間接的な話し合いが始まった」と述べました。
ロシアと中国は、ことし7月、北韓がミサイルと核の実験を控える一方、アメリカと韓国が大規模な軍事演習を停止するという「同時凍結」を、北韓の核問題を対話によって解決するための最初のステップとして提案しており、これに対してアメリカと北韓は否定的な立場を示しています。
北韓の核問題をめぐる6か国協議のロシア首席代表を務めるモルグロフ外務次官は27日、ソウルで開かれたアジア地域の懸案に関する会議に出席し、「同時凍結」について、「この計画の一部について北韓と議論を始めており、討論が可能だという北韓側の返事を得ている。これを6か国協議のアメリカ首席代表を務めるジョセフ・ユン国務省北韓担当特別代表を通じてアメリカ政府に伝えた」としたうえで、「対立するアメリカと北韓の間で間接的な議論がすでに始まっている」と述べました。
モルグロフ外務次官はそのうえで、「この2か月、北韓が核・ミサイル挑発を控えているのは、同時凍結のロードマップの枠内だと思う」と語り、北韓の挑発自制が米朝間の接触可能性と無関係でないことを示唆しました。
一方、6か国協議の韓国首席代表を務める李度勲(イ・ドフン)外交部韓半島平和交渉本部長は28日、韓米首席代表協議などのため、アメリカに向かって出発しました。アメリカには来月1日まで滞在し、ジョセフ・ユン特別代表と会談するほか、アメリカ政府関係者や学会の専門家などと会う予定です。
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