核武力完成を強調 対話の可能性も示唆

北韓は最近、核武力完成の大業を成し遂げたと強調しながら、一方ではアメリカに対して「対等な立場」での対話を要求し、関心が寄せられています。
北韓の労働党機関紙、労働新聞は2日付で、平壌の金日成広場で新型の大陸間弾道ミサイル「火星15」の試験発射成功を祝う大会が開かれたと伝え、「国家の核武力完成の大業を成し遂げ、ロケット強国の偉業を実現した偉大な大勝利」と強調しました。
北韓のメディアは連日、「核武力完成を成し遂げた」と伝えています。
一方で、北韓はアメリカとの対話をほのめかしています。
「火星15」を発射した翌日、北韓の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は平壌を訪問したロシア下院の議員団に会いましたが、ロシア下院の議員団は記者団に、北韓の指導部が、「北韓が核大国であることを認めるなら、アメリカと対話する用意がある」と表明したと明らかにしました。
北韓大学院大学教授の梁茂進(ヤン・ムジン)さんは北韓のこうした動きについて、核保有国の地位を確保したうえで、アメリカと対等な立場で核軍縮について対話を進める意図があると指摘しました。
ただ、韓半島の完全な非核化を要求し、制裁を強化しているアメリカが、北韓を核保有国として認定するはずはなく、この時点で対話が実現する可能性が低いと指摘しました。
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