国連事務次長 対話の必要性を強調

国連は9日、フェルトマン事務次長が5~9日の日程で北韓を訪問し、李容浩(リ・ヨンホ)外相らと会談したと発表しました。
それによりますと、フェルトマン事務次長は李容浩外相に、「関係国間の誤算を防ぎ、軍事衝突のリスクを下げるために対話の窓口を設けることが急務だ」と伝えたということです。
また、フェルトマン事務次長は朴明国(パク・ミョングク)外務次官にも会い、韓半島情勢について意見を交わし、「韓半島情勢は世界で最も緊迫し、危ない安全保障問題になっている」との認識で一致したということです。
フェルトマン事務次長の訪問について、北韓の国営朝鮮中央通信は9日、「北韓と国連間の理解を深めることができた。今後は多様なチャンネルで意思疎通を定例化していく」と伝えました。
「意思疎通を定例化していく」としたことについては、北韓がフェルトマン事務次長の訪問を契機に対話への局面転換を図る狙いがあるのではないかとする指摘もあります。
一方、トランプ大統領は先月29日、中国の習近平国家主席との電話会談したあと、北韓に大規模な新たな制裁を科す方針を表明しました。
ただ、軍事オプションについては言及せず、現時点では外交的解決を目指すことを優先するとの姿勢を示したものと受け止められています。
韓国の国家安保戦略研究所の関係者はこうした動きについて、国際社会が北韓に対話の場に出る名分を与えているとしたうえで、近い時期にアメリカと北韓が対話に向けて動き出す可能性もあると指摘しました。
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