韓中首脳 「北韓の核問題、平和的な解決を」

中国を国賓として訪問している文在寅(ムン・ジェイン)大統領は北京で中国の習近平国家主席と会談し、北韓の核問題を平和的に解決するための「韓半島の平和と安定に向けた4大原則」で合意しました。
文在寅大統領は、14日夕方、人民大会堂で行われた歓迎式典に出席したあと、韓国時間の午後6時前からおよそ2時間にわたって 習主席との首脳会談を行いました。
会談では、北韓の核問題が主な議題となり、習主席が「対話と交渉を通じて問題を解決していく」ことを強調すると、文大統領も「平和的に解決すべきだ」と応じました。
この問題で両首脳は、「韓半島の平和と安定に向けた4大原則」で合意しています。これは、▲韓半島で戦争は絶対容認できない ▲韓半島非核化の原則をゆるぎなく貫く▲北韓の非核化を含めた全ての問題は、対話と交渉を通じて平和的に解決する ▲南北の関係改善は、韓半島問題を解決する上で役立つという内容です。
一方、両国関係が冷え込むきっかけとなったアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」問題については、文大統領が「両国は最近、一時的に困難を経験したが、ある面では、むしろ相手の立場になって考えてみる機会になったと思う」と述べたうえで「韓国と中国は運命的パートナー関係だ」と強調しました。
これに対して、習首席は、「みんなが知っている理由のため、韓中関係は後退を経験した。だが、韓中国交樹立25周年を迎えて文大統領が中国を訪問したことが、関係を改善する重要な機会になると信じている」と強調し、サード問題について「韓国が適切に取り組むことを望む」と述べました。
また、両首脳は、サード問題で弱まっていた経済分野の協力を強化することで合意し、両国のFTAの後続交渉を開始することで一致しました。
両首脳の会談は、ことし7月に開かれたG20=主要20か国・地域首脳会議での個別会談と、11月に開かれたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に合わせて行われた会談に続いて3回目です。
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