北韓要人の中国訪問 その狙いに関心

北韓の最高クラスの要人が中国を訪問したと伝えられるなか、その狙いに関心が集まっています。
南北首脳会談、米朝首脳会談を前に、中国との関係を立て直す狙いがあると、専門家は指摘しています。
このところ、関係が疎遠になっているものの、北韓としては、伝統的な友好国である中国に対し、最近の韓半島情勢や北韓当局の方針について説明することで、中国という後ろ盾を確保したい思惑があるとみられています。
これについて、東国大学のコ・ユファン教授は、「北韓としては、米朝対話が進展したとき、北韓に対する制裁解除を取り付けるために中国の力が必要となるだろう。もし対話が失敗に終わった場合でも中国の支援が必要な状況だ」と説明しています。
このところ、米朝の間で対話のムードが出来上がり、存在感が薄らいでいることを懸念した中国も、北韓の要人の訪問を歓迎しているものとみられています。
南北首脳会談、米朝首脳会談を前に、事前調整などのために接触した可能性もあるとみられています。
統一研究院のホン・ミン北韓研究室長は、「5月までに開かれる見通しの米朝首脳会談を通じて米朝関係の改善をはかることについての理解を求めるとともに、平和協定の締結に備えて支持と協力の基礎を固める意味もあるだろう」と分析しています。
中国が国際社会による北韓制裁の動きに加わったことで疎遠になっていた中朝関係が、今後改善に向かうのか注目されます。
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