芸術団の交流 伝統芸能から大衆芸能へ

女性アイドルグループなどが加わった韓国の芸術団がこのほど平壌を訪れ、話題になっています。
韓国芸術団が初めて平壌で公演したのは1985年でした。
離散家族の故郷訪問団とともに北韓を訪れた芸術団は、古くから伝わる農楽や仮面踊りなどを披露し、観客と一緒に伝統民謡の「アリラン」を合唱しました。
ソウルに来た北韓の芸術団は太鼓踊りや剣舞などの伝統芸能を披露しました。
当初の芸術団の交流は伝統芸能が中心となっていましたが、1990年代には子ども合唱団が北韓を訪れ、2000年代に入ってからは人気グループの「ベイビーボックス」や「神話」が平壌で公演するなど、交流は大衆芸能へと拡大し、KBSの長寿番組「全国のど自慢」の録画が平壌で行われ、中継されたりもしました。
2005年には韓国の人気歌手イ・ヒョリと北韓の有名な踊り手のチョ・ミョンエが一緒にテレビのコマーシャルに登場し、話題になりました。
北韓による核実験や弾道ミサイル開発で南北関係が冷え込み、芸術団の交流も途絶えましたが、平昌オリンピックを契機に芸術団の交流が再開されました。
オリンピックに合わせて韓国を訪れた北韓の芸術団は、ソウルと開催地の江陵で公演し、北韓の歌だけでなく韓国の人気歌謡曲を披露しました。
今回の韓国芸術団の公演は人気アイドルグループなどが加わりましたが、北韓の観衆の反応も良かったということです。
韓国政府は今回の公演を契機に、8月のアジア大会で南北合同チーム結成や北韓の開城で南北合同で進めていた遺跡発掘作業の再開を提案するなど、交流の多角化を進めいていきたいとしています
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