ホットライン設置 南北通信回線の多角的体系整う

南北の首脳を直接つなぐ「ホットライン」が20日午後3時41分に開通し、南北間の通信回線が実務レベルからトップレベルまで多角的な体系を整えることになりました。
南北間の通信回線は、北韓の4回目の核実験を受けて、韓国政府が南北が共同運営していた開城工業団地の操業中止を発表したことに北韓が反発し、おととし2月以降、板門店の南北直通電話や軍の通信回線など南北を結ぶすべての直通回線が遮断され、ことしのはじめまで断絶状態が続いていました。
もっとも先に復元されたのは、南北間の連絡で基本的な窓口となっていた板門店(パンムンジョム)の連絡チャンネルです。北韓はことし1月3日、朝鮮中央テレビを通じて板門店連絡チャンネルの復元を予告し、当日韓国側に電話をかける形でチャンネルを復元させました。
その後、1月9日の南北高位級会談で、北韓は、西海と東海地域に合わせて9回線設置された軍の通信回線を復元させたことを通知してきました。
さらに、平昌オリンピックを機に、南北間の連絡が活発になり、韓国の情報機関、国家情報院と北韓の朝鮮労働党統一戦線部の間に設置されたホットラインも復元されました。
そして、今回、首脳間のホットラインが開通することになったものです。
首脳間のホットラインは、大統領府青瓦台と北韓の国務委員会に設置された直通電話で、南北の最高指導者が議論が必要な事案について随時協議するルートが整備され、南北首脳の意思疎通や南北の緊張緩和に画期的な転機をもたらすとみられています。
2000年に行われた初の南北首脳会談後、国家情報院と朝鮮労働党統一戦線部の間にホットラインが設置されましたが、首脳間の通話は行われなかったとされています。
首脳間ホットラインの設置は、先月5、6の両日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使団が北韓を訪問した際に合意したもので、文大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が今月27日の南北首脳会談前に最初の通話をする予定です。
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