完全な非核化 信頼性に疑問も

金正恩国務委員長は南北首脳会談で、「アメリカとの間で不可侵で合意できれば、核は必要ない」と発言しました。
また、首脳会談後に発表した板門店宣言には、「完全な非核化」という表現が盛り込まれたました。
金正恩委員長が「核は必要ない」と発言し、「完全な非核化」という表現を板門店宣言に盛り込むことに同意したのは、「完全な非核化」に向けた信頼性を確保する狙いがあると受け止められています。
ただ、金正恩委員長のこうした発言については、その信頼性を疑問視する声も少なくありません。
日本の朝日新聞は、「段階的な非核化に向けた過去の合意はすべて無効になった」と指摘し、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは、「北韓はまだ核計画の廃棄について具体的なシグナルを出していない」と強調しました。
一方、北韓は南北首脳会談後、核実験場を閉鎖すると発表しました。
北韓は核実験場を閉鎖し、韓米の専門家や報道陣を立ち合わせて、核実験場の閉鎖を検証させるとしました。
米朝首脳会談を控えてこうした措置を発表したのは、アメリカに対して非核化に向けた意思を強調する狙いがあるとされています。
北韓は南北首脳会談を控えて、核実験と大陸間弾道ミサイルの発射を中止すると発表しました。
確かに北韓はまだ核計画の廃棄について具体的なシグナルを出していませんが、その真実性はともかくとして、非核化に関連した措置を次々と発表しています。
一角では、場合によっては北韓が核弾頭保有施設やウラン濃縮施設も公開する可能性があるとの指摘も出ています。
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