北韓 米朝事前協議で核全廃に応じる姿勢か

北韓が、米朝首脳会談に向けた両国の事前協議で、アメリカが求める手法による核の全面廃棄に応じる姿勢を示したほか、核兵器の査察にも応じ、ICBM=大陸間弾道ミサイルの廃棄も行う意向を示したと、日本のメディアが3日報じました。
朝日新聞が3日、米朝関係筋の話として伝えたところによりますと、アメリカのCIA=中央情報局の当局者やアメリカの核専門家ら3人が、4月下旬から1週間あまり北韓を訪問し、6月初めまでに開かれる見通しの米朝首脳会談に向けた事前協議を行いました。
この協議で、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、アメリカが求める「完全かつ検証可能で不可逆的な」核の全面廃棄に応じる姿勢を示したということです。また、北韓は核兵器の査察にも初めて応じ、ICBMの廃棄も行う意向だということです。
これについて、朝日新聞は、「北韓がすべての核施設と、韓日米が12個以上は保有しているとみる核兵器の査察に応じる構えをみせたことになる」と説明しています。
廃棄までの期間については、アメリカは短い時間で非核化を達成したい考えを北韓に主張したということで、朝日新聞は、「トランプ政権の残る任期中、2021年はじめまでの申告から検証、廃棄完了を念頭に置いている」と報じています。
一方の北韓は、その見返りとして、「体制保証」、「米朝国交正常化」、「経済制裁解除」などを要求したということです。
アメリカは、IAEA=国際原子力機関を中心とした非核化措置を進めるために、すでにIAEAとの調整を始めているということです。
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