北韓の金正恩（キム･ジョンウン）国務委員長は9日、北韓を訪れたアメリカのポンペイオ国務長官と会談し、これから開催される米朝首脳会談について「満足のいく合意」に達したと、北韓の国営メディアが報じました。
北韓の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」や朝鮮中央通信、朝鮮中央放送などが10日付けで報じたところによりますと、9日、北韓入りしたポンペイオ長官は、金委員長と会談し、トランプ大統領からのメッセージを口頭で伝えたということです。
また2人は米朝首脳会談で満足のいく合意に達したということです。
金委員長は会談で、来るべき米朝首脳会談が、「韓半島情勢の前向きな発展と素晴らしい未来への第一歩となる歴史的な会談になるだろう」と述べたと、これらのメディアは伝えました。
また北韓で拘束されていた3人の韓国系アメリカ人を解放したことについて、「金委員長がアメリカ大統領からの求めを受諾し、特別恩赦を実施したと」報じました。
北韓のメディアのこうした速やかな報道は、米朝首脳会談の必要性とアメリカに対する政策の転換などを住民に理解させるためのものとみられます。
北韓のメディアはこれまで、米朝間で対話が予定されていることに言及してきましたが、米朝首脳会談の開催を公式に伝えたのは今回が初めてです。
3月末に当時CIA＝中央情報局長官だったポンペイオ氏が北韓を訪れた際は、関連する内容を報じていませんでした。

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