米国 低コストの生産拠点として北韓に注目か

アメリカのポンペイオ国務長官が、「北韓が完全な非核化に合意すればアメリカ企業の投資を認める」と発言し、その思惑に関心が集まっています。
ポンペイオ国務長官は現地時間の13日、アメリカのFOXニュースのインタビューで、「北韓が核開発計画を廃棄すれば、アメリカの民間企業の北韓への投資が認められるだろう」と述べました。そのうえで、エネルギー供給網やインフラ整備などの支援が可能としました。
北韓が核を放棄すれば、北韓への投資を認めることを示唆したもので、急成長する中国を牽制し、北韓を中国に代わる生産拠点にしたい思惑があるとの見方が出ています。
2016年時点で、米中貿易でのアメリカの赤字は、アメリカ全体の対外貿易赤字の46%を占めるほど、中国はアメリカとの貿易で膨大な黒字を達成しています。
さらに、安い労働力を武器に「世界の工場」と呼ばれていた中国が、ハイテク分野でもアメリカを脅かす存在として浮上していることから、トランプ政権は、中国に代わって、アメリカの低価格の工業製品を供給する生産拠点として北韓に注目している可能性があるとみられています。
北韓としても、低い人件費をもとにグローバル企業の製造拠点に浮上したベトナム流の改革・開放モデルを進めたい考えで、アメリカの提案に応じる可能性が高いとみられています。
[Photo : ]