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北韓の非核化措置 次はICBM発射指揮所の廃止か

ニュース2018-06-26
北韓の非核化措置 次はICBM発射指揮所の廃止か

北韓が非核化に向けた次の具体的な措置として、近く開かれるアメリカとの高官級会談で、中長距離ミサイルの発射指揮所を廃止する案を提示するとみられます。
北韓事情に詳しい消息筋が25日、明らかにしたところによりますと、北韓は、弾道ミサイルを専門的に担当する部隊の組織再編を進めているということです。
具体的には、ICBM=大陸間弾道ミサイルなど中長距離ミサイルの発射指揮所を廃止し、ミサイル発射能力を除去する措置を検討しているということです。
これには、東北部の咸鏡北道(ハムギョンブクド)吉州郡(キルジュグン)豊渓里(プンゲリ)の核実験場などの破壊を通じて核を放棄したのに続いて、発射能力も放棄したということをアピールする思惑があるとみられます。
今回廃止する部隊は、弾道ミサイルの運用を担当する部隊で、ICBMだけでなく、短距離、中距離ミサイルなどすべてのミサイルを担当しているとされます。
もちろん、根本的な非核化は、核弾頭、核物質の持ち出しによって始まりますが、その方式や日程についての合意や実行までにかなりの時間がかかるとみられるため、北韓は、非核化で後戻りできない段階に入ったということを象徴的に示すため、ミサイル発射指揮所の廃止という案を提示する可能性が高いということです。
北韓は9月9日の建国記念日、アメリカは11月の中間選挙とそれぞれ重要な政治的イベントを控えており、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ大統領はいずれも、国内向けのアピールが必要です。
ミサイル指揮所の廃止という措置が行われれば、アメリカは、安全保障の脅威が大きく減ったということを自国民にアピールできます。
また、これにもとづいて、トランプ大統領とすれ違いが生じている議会を説得し、非核化での「トランプ方式」に弾みをつけることもできます。
北韓としては、具体的な措置を一つクリアすることで、北韓の善意を強調し、これから続く核施設の査察、核物質の持ち出しなどの履行の意思をアピールし、信頼を得るという意味があります。

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