南北艦艇の海上通信 10年ぶりに正常化

韓国と北韓の軍の艦艇が、海上で直接無線通信を行うための連絡網が、10年ぶりに正常化しました。
国防部が7月1日、明らかにしたところによりますと、1日午前9時、韓半島西の海の海上で、韓国海軍の警備艦艇が、専用の連絡網を通して北韓の警備艦艇に連絡をし、北韓側は即時応答しました。
韓国と北韓の艦艇が海上で緊急連絡を取り合うための専用連絡網の開設と運用は、2004年に開かれた南北軍事会談で合意され、その年の6月14日には初めてホットラインがつながりました。
しかし、南北関係の冷え込みの影響で、2008年5月以来、北韓側は韓国側の連絡に応じなくなっていたということです。
これについて国防部は、南北の艦艇同士のホットラインが正常化したのは、ことし4月に南北の首脳が署名した「板門店(パンムンジョム)宣言」に盛り込まれた合意を履行するための実質的な措置であると説明しています。
韓半島西の海・西海では、北方限界線の韓国側の海に北韓軍の船舶が入り、1999年と2002年には海上で軍事的な衝突が発生しました。
板門店宣言では、これを踏まえて、西海における南北の偶発的軍事衝突を抑えるための対策を講じていくという内容が盛り込まれています。
[Photo : KBS News]