北韓が核弾頭や核関連施設を隠蔽しているとの指摘が出ました。
アメリカのワシントン・ポスト紙は先月30日付で、アメリカ国防情報局が「北韓が核弾頭や核関連施設を隠蔽している」との報告書を出したと報じました。
この報告書は、米朝首脳会談後に集められた証拠に基づいて作成されたもので、秘密の核兵器製造施設の存在や核兵器製造を隠匿する技術の進展などについて言及していて、北韓が米朝首脳会談の合意に反して核計画を継続するつもりであることを示唆しているということです。
ワシントンポスト紙は、北韓はアメリカが北韓の核計画を全体的に把握できてないと信じていて、核弾頭や核関連施設を隠蔽する方法を探していると推定されるとしました。
アメリカ国防情報局は、北韓にはすでに知られている寧辺のウラン濃縮施設だけでなく、他の地域も濃縮施設があると推定しているということです。
また、アメリカ国防情報局は北韓が65個の核弾頭を保有していると推定していますが、北韓はこれよりはるかに少ない数の核弾頭を保有していると主張しているということです。
一方でアメリカのNBCニュースは先週末、北韓が最近、複数の秘密施設で核燃料を増産していると報じました。
NBCニュースは情報当局者の話として、北韓は核兵器を放棄せず、アメリカ政府からできるだけ多くの譲歩を引き出そうとしていると指摘し、「北韓が核兵器の備蓄数を減らしたり、製造を中止した証拠は全くない」としました。
こうした報道については、ポンペイオ国務長官が近く訪朝すると予想される中、北韓を圧迫する狙いがあるのではないかとする見方もあります。

[Photo : KBS News]