米国務長官が訪朝 南北米3か国が会談か

アメリカのポンペイオ国務長官が現地時間の今月5日から7日まで平壌(ピョンヤン)を訪れることになり、南北統一バスケットボール大会のため平壌を訪れている韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官と南北米3か国の会談が行われるかに関心が集まっています。
ポンペイオ国務長官は韓国時間の6日、北韓入りし、7日までの1泊2日間、平壌に滞在しながら、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長をはじめ高官らと会談するとみられます。
アメリカ国務省は、ポンペイオ国務長官の北韓訪問を発表した際、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」ではなく、「最終的かつ完全に検証可能な非核化(FFVD)」という、検証に焦点を合わせた新たな用語を使いました。
また、現地時間の3日には、北韓の非核化の日程について、期限を設けない方針を改めて示しました。
トランプ政権が、これまで目指していた「予定表にもとづく非核化」から「検証を中心とする非核化」に方向転換したとみられるなか、ポンペイオ国務長官が今回の北韓訪問で具体的な検証方法が盛り込まれた非核化の道筋をつけられるかに関心が集まっています。
なかでも、査察や検証の第一歩として、北韓が核兵器や施設のリストを出す問題について協議し、約束を取り付けられるかが最大の焦点となっています。
また、米朝首脳会談での共同声明に盛り込まれた、韓国戦争当時に行方不明になったり捕虜収容所で死亡したりしたアメリカ兵の遺骨返還についても、進展がみられるか注目が集まっています。
アメリカはすでに先月23日、遺骨を納める木箱100個あまりを北韓側に渡しています。
ポンペイオ国務長官の交渉相手としては、金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長兼統一戦線部長とリ・ヨンホ外務相が挙げられています。
リ・ヨンホ外務相が相手となれば、米朝間の交渉ルートが情報当局から正常な外交ルートに切り替えられることになります。
一方、韓国の趙明均統一部長官が現在、平壌を訪れているなか、6日午後に帰国するまでに、南北米3か国の会談が行われるかに関心が集まっています。
[Photo : KBS News]