北韓の金正恩（キム･ジョンウン）国務委員長が今月2日の北部の新義州（シンイジュ）への視察に続いて、北部の両江道（ヤンガンド）三池淵（サムジヨン）郡を視察したと、北韓のメディアが報じました。
朝鮮中央通信が10日、報じたところによりますと、金委員長は、両江道三池淵郡のジャガイモ農場や建設現場などを現地指導したということです。ジャガイモ農場では、機械化農法を強調し、20年前の機械がいまだに使われていることを指摘しました。
また、都市開発現場を訪れ、山間都市の典型を作ることを指示しながらも、草木一本一本を大切にするよう訴え、白頭山（ペクトゥサン）の生態環境を保存しなければならないと強調しました。
先週は、金委員長の提案で開かれた南北統一バスケットボール大会の試合を観戦せず、また、シンガポールでの米朝首脳会談後、初めて訪れたアメリカのポンペイオ国務長官とも会談せず、地方への視察に注力していた様子です。こうした動きについて、金委員長が南北関係や米朝関係の懸案に縛られず、経済建設を通じた住民生活の向上にまい進していることをアピールするためのものという見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]