VOA 「北韓産石炭積んだ船、今月4日にも韓国入港」

国連安全保障理事会の制裁決議にもとづいて輸入が禁止されている北韓産の石炭が去年、2回にわたって韓国で積み換えられていたと報じられているなか、今月4日にも、北韓産の石炭が積まれた船舶が釜山(プサン)港に入港していたとアメリカのメディアが報じました。
アメリカ政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA )」は18日、船舶の位置情報をリアルタイムで表示するウェブサイト「マリン・トラフィック」の情報を引用し、北韓産の石炭を積んで去年韓国に入港したとされるパナマ船籍の「スカイエンジェル号」とシエラレオネ船籍の「リッチグローリー号」が、合わせて20回以上、韓国の港に停泊したものの、抑留措置は全く取られなかったと伝えました。
このうち、去年10月11日に5000トンの北韓産の石炭を積んで浦項に入った「リッチグローリー号」について、「この9か月間、少なくとも16回韓国に入港しているが、韓国政府は何ら措置も取らなかった」としています。
「リッチグローリー号」は、今月4日にも釜山(プサン)に入港し、現在、日本の海上を航行しているということです。
また、「スカイエンジェル号」については、去年10月2日に北韓産の石炭を仁川港に降ろして以降、さらに少なくとも6回は韓国に入港しており、最近では6月14日に蔚山(ウルサン)港に入っていたということです。
「ボイス・オブ・アメリカ」は、2隻とも、事実上、中国の会社が運営していると説明しました。
韓国当局は、これらの船舶が、安保理決議に違反したという確かな証拠を掴めず、船舶の拿捕や検索、凍結などの措置を取れなかったもようです。
[Photo : KBS News]