アメリカが先週、国連安全保障理事会の北韓制裁委員会に対し、北韓に対する石油精製品輸出の停止を求めましたが、ロシアと中国が異議を唱えこれを阻止したことがわかりました。
ロイター通信が19日に伝えたところによりますと、アメリカは先週、国連安全保障理事会の北韓制裁委員会に送った文書で、北韓が船舶間の洋上積み替えにより、石油精製品を少なくとも89回密輸入し、安保理決議が定めた北韓の年間輸入上限量50万バレルを超えたと主張し、北韓に対する石油精製品輸出の即時停止を加盟国に命じるよう制裁委員会に求めたということです。
これに対し、ロシア国連代表部は、「事実確認のための追加情報が必要」とし、中国国連代表部も「加盟国が検討して判断できるよう、追加情報の提供を求める」として、6か月間の保留を要請したということです。
こうしたロシアと中国の動きは、米朝首脳会談以降、両国が北韓に対する制裁の緩和を求めてきたことから特に注目されます。
ロシアと中国は先月、北韓に対する制裁緩和の必要性を盛り込んだ報道声明の国連安保理での採択を目指そうとしましたが、アメリカの反対により、失敗に終わったと伝えられています。

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