政府 「北韓産石炭の搬入、調査中」

国連安全保障理事会の制裁決議にもとづいて輸入が禁止されている北韓産の石炭が去年韓国に運び込まれたことについて、政府は、調査を進めており、必要に応じて関与した者に対して処罰を行うとしています。
これは、外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官が19日の定例会見で明らかにしました。
一方、魯報道官は、北韓産の石炭を積んだ船舶に対し、韓国政府が特別な措置を取らなかったという批判については、「合理的な根拠を設けるための調査を進めているところだ」と述べました。
魯報道官はまた、「北韓の完全な非核化に確信が持てるまでは、制裁を揺るぎなく維持していくというのが韓国政府の立場だ。安保理の制裁決議が忠実に履行されるよう、国際社会と緊密に協力して必要な外交努力を続ける」と強調しました。
一方、北韓産の石炭が韓国に運び込まれたことについて、アメリカ国務省が「国連制裁に違反し、北韓政権を支援する主体に対して独自の行動をとることを躊躇しない」と述べたと、アメリカの政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が現地時間の19日に伝えました。
安保理北韓制裁委員会の専門家パネルの報告書によりますと、ロシア・サハリン州のホルムスクで積み替えられた北韓産の石炭が、パナマ船籍とシエラレオネ船籍の船でそれぞれ去年10月2日に仁川(インチョン)、去年10月11日に慶尚北道(キョンサンブクド)浦項(ポハン)に運び込まれました。2隻が韓国に運んだ北韓産石炭は合わせて9000トン余りとされています。
[Photo : KBS News]