遺骨返還 北韓は金銭要求せず

韓国戦争で死亡したアメリカ兵の遺骨が27日に北韓から返還されましたが、遺骨の返還に際して北韓は金銭を要求しなかったということです。
アメリカ国務省の報道官はメディアのインタビューで、遺骨返還の過程で北韓側は金銭を要求しなかったとして、金銭のやり取りはなかったことを確認しました。
遺骨の返還は、シンガポールで6月に行われた米朝首脳会談で、北韓の金正恩国務委員長がアメリカのトランプ大統領に約束しました。
1990年から2005年まで北韓から629柱のアメリカ兵の遺骨が返還されましたが、その過程でアメリカは北韓側におよそ2200万ドルを支給したとされています。
遺骨の返還が遅れていたことで、北韓側が遺骨返還の代価を要求しているのではないかとする見方もありました。
北韓が代価を求めることなく、米朝首脳会談の約束を履行したことから、米朝間の信頼構築が進展するのではないかとする指摘もあります。
一方、アメリカのマティス国防長官は、アメリカ兵の遺骨発掘に向けて関係者を北韓に派遣することを検討しているとしていて、この問題をめぐる米朝の今後の動きに関心が寄せられています。
[Photo : YONHAP News]