集団亡命 国家人権委が職権調査

2016年に中国の北韓レストランの従業員が集団で脱出して韓国入りした問題について、韓国の国家人権委員会は真相を明かすために職権調査を行うことを決めました。
2016年4月、中国にある北韓レストランから女性従業員12人と男性の支配人1人が集団で韓国に亡命しましたが、一部の従業員が国連の人権担当者に「どこに行くか知らされないまま韓国に来た」と証言し、問題になっています。
また、ことし5月には男性支配人がメディアのインタビューで、「韓国の情報機関から従業員全員を連れてくるよう指示された」と述べるなどして、従業員らの意思に基づいた脱北ではなかったする疑いが持ち上がっています。
韓国政府はこうした疑惑を否定しています。
国家人権委員会は、従業員全員が自由意思で韓国に亡命したのか、亡命の過程で国家機関の介入はなかったのかに焦点を合わせて調査するということです。
一方、統一部の関係者は、国家人権委員会が職権調査を決定したことについて、従業員らが自由意思で韓国に亡命したという立場には変わりはないとしたうえで、職権調査については特に言及することはないとしました。
[Photo : YONHAP News]