南北の将官級会談 緊張緩和で大枠一致

韓国と北韓は7月31日、軍事境界線のある板門店の韓国側の施設「平和の家」で将官級軍事会談を行い、共同警備区域(JSA)の非武装化など、軍事的な緊張の緩和に向けて大枠で一致しました。
今回の会談は9回目で、4月の南北首脳会談で合意した軍事的緊張緩和や非武装地帯(DMZ)の「平和地帯化」に向けた具体的措置が主な議題となりました。
韓国側の首席代表を務めるキム・ドギュン国防部対北政策官が会談後の記者会見で明らかにしたところによりますと、会談では、DMZの歩哨所から兵力や装備の一部を試験的に撤収することや、JSAの非武装化、DMZ内での韓国戦争戦死者の遺骨の共同発掘について大枠で合意に至ったということです。
具体的な時期や方法については、今後、実務協議などを進める方針だということです。
また、前回の会談で話し合われた韓半島西の海、西海での敵対行為の中止についても議論され、「西海のNLL=北方限界線一帯の平和水域化」については、今後議論を続けていくことになりました。
さらに、韓国側は9月に開催する多国間の国際会議「ソウル安保対話」への北韓代表団の派遣を求め、これに対し、北韓は検討する意向を示したということです。
ただ、北韓側が求めている終戦宣言については結論が出ず、共同報道文の採択もならなかったことから、具体的措置で合意する難しさが浮き彫りになりました。
一方、北韓側首席の安益山(アン・イクサン)陸軍中将は今回の会談について「われわれの考えを十分に伝え、非常に生産的だった」と評価しました。
[Photo : YONHAP News]