アメリカ財務省は21日、国連の対北韓制裁決議に違反したとして、ロシアの海運会社2社と船舶6隻をアメリカ独自の制裁対象に加えると発表しました。
アメリカ財務省は、これらの会社と船舶は洋上で積み荷を移し替える「瀬取り」を行うなど、北韓の船舶への石油精製品供給に関与し、国連の対北韓制裁に違反したと指摘しました。
北韓の船舶への石油精製品供給はことしに入ってから2回にわたって行われ、最終的に石油精製品の代金を支払ったのは北韓政権の秘密資金の管理を担当している労働党39号室傘下の太星銀行だということです。
太星銀行はアメリカ独自の制裁対象に含まれています。
ムニューシン財務長官は今回の措置について、ロシアや他国が北韓船舶に洋上で積み荷を移し替える「瀬取り」を行うのは、国連安保理の制裁決議に明白に違反することであり、アメリカの法律の下でも制裁対象になると説明しました。
アメリカのポンペイオ国務長官が近く平壌を訪れることになっていて、この時期にこうした措置が取られたのは、非核化交渉は続けるものの、北韓に対する制裁は厳格に維持するとの姿勢を強調する狙いがあるとみられます。

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