アメリカのトランプ大統領は現地時間21日、北韓の制裁解除にはまず非核化が行われなければならないとの認識を改めて強調しました。
アメリカ・ウェストバージニア州で開かれた集会で演説し、述べたものです。
トランプ大統領は、演説のなかで、「この3か月間、北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長と良好な関係を維持している。しかし制裁は解除しない。大変な制裁を行っている」と述べました。
そのうえで、「制裁を早く解除してやりたいが、北韓が核を除去しなければならない」と述べ、非核化が制裁解除よりも先行されなければならないとの認識を重ねて強調しました。
アメリカは、今月だけで3回にわたって北韓に対する追加制裁を発表しており、 金正恩委員長は強く反発しています。
トランプ大統領の発言は、ポンペイオ国務長官の4回目の北韓訪問を前に、制裁に強く反発する北韓をなだめる一方で、「非核化するまで制裁解除はない」というこれまでの方針を再確認する狙いがあるとみられています。
ホワイトハウスによりますと、トランプ大統領は22日に行った安倍首相との電話会談でも、北韓に対する制裁を維持する方針を確認したということです。
トランプ大統領はまた、北韓の非核化に向けた交渉が進んでいないという指摘について、「シンガポールでの米朝首脳会談からまだ3か月しか経っていない」と述べ、米朝交渉に前向きな姿勢を示しました。

[Photo : YONHAP News]