米国務長官訪朝取りやめ 文在寅大統領の役割が重要に

アメリカのトランプ大統領がポンペイオ国務長官の北韓訪問を取りやめることを指示し、来月予定されている南北首脳会談への影響に関心が寄せられています。
トランプ大統領はツイッターに、「非核化に向けた進展が見られないため、訪朝を取りやめるようポンペイオ国務長官に指示した」と投稿し、「アメリカと貿易交渉をしている中国が非核化に協力的ではない」として、中国を批判しました。
また、ポンペイオ長官の訪朝は中国との貿易問題が解決したあとになるとの考えを示しました。
ポンペイオ長官の訪朝を取りやめたのは、この時期に北韓を訪問しても成果が期待できないとの判断が背景にあり、中国との貿易問題を理由に訪朝を取りやめたのではないかとの見方があります。
こうした中、文在寅大統領の仲介役としての役割が重要になっているとの指摘もあります。
韓国大統領府の金宜謙(キム・ウイギョム)報道官は26日、ポンペイオ国務長官の訪朝取りやめについて、「残念なことだが失望するのは早い。米朝両首脳ともに対話を続けていこうとする意志は依然として強い」としたうえで、「非核化交渉の行き詰まりを打開するために文在寅大統領の仲介役としての役割がさらに大きくなった」と述べました。
そのうえで、ポンペイオ長官の訪朝取りやめを踏まえて、9月の南北首脳会談の具体的な日程や議題が決まるだろうとしました。
[Photo : KBS News]