米国務省 「韓米関係にき裂の報道は誇張」

北韓問題をめぐって韓米関係にき裂が生じているというマスコミの報道について、アメリカ国務省が現地時間の29日、「報道は誇張されている」と述べました。
国務省の報道官は29日、定例の会見で、北韓問題をめぐって韓米関係にき裂が生じているという最近のマスコミの報道について、「誇張されている」としたうえで、「この問題で韓国政府と緊密に協力している」と強調しました。
また、「北韓の非核化に進展が見られないなか、来月に予定されている文大統領の北韓訪問の中止を要請する計画があるか」という質問に対して、「文大統領は、非核化は必ず行われなければならないとする、非常に明確な立場を示してきた」と話しました。
しかし、韓国政府との意見の食い違いが生じている「終戦宣言」の問題については、「非核化が先」という考えを改めて示しました。
韓国政府が最近、北韓が求めている終戦宣言を受け入れたのに対して、アメリカ政府は、時期尚早とする姿勢を貫いています。
一方、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は29日の国会予算決算特別委員会の全体会議で、文大統領の北韓訪問が延期される可能性や来月の南北首脳会談にアメリカが同意しているかどうかという質問に対して、「文大統領の北韓訪問は来月中に必ず行われる。板門店宣言に続く措置として、すでに約束済みのもので、重要だと認識している。アメリカもこれについて十分理解しているだろう」と述べました。
また、「文大統領の北韓訪問は、韓米間の協力によって導き出されたものだ。米朝間の非核化交渉の進展が見らなれない状況で、南北首脳会談は、ある意味で、韓国の大統領が果たすべき役割だ」と強調しました。
[Photo : YONHAP News]