中国指導部序列3位が訪朝 米に配慮か

中国の習近平国家主席の北韓訪問が見送られました。
北韓の建国70年の祝賀行事に合わせて習近平国家主席の訪朝が取りざたされていましたが、北韓の建国記念日の祝賀行事には最高指導部の栗戦書(りつせんしょ)氏を派遣するもようです。
中国の一部の国営メディアは5日、最高指導部序列3位の栗戦書氏が習近平国家主席の特別代表の資格で北韓の建国記念日の祝賀行事に出席することになったとだけ簡単に報じました。
一部のメディアだけがこうした事実を報じるなど、中国のメディアが最高指導部の訪朝に関する報道を自制しているのは、この時期に最高指導部の訪朝を大きく報道するのは自国の利益にプラスにならないとの判断があったとみられます。
米朝の非核化交渉が停滞する中、アメリカと中国は貿易摩擦で対立しています。トランプ大統領は、米朝の非核化交渉が停滞していることについて、中国が北韓に影響を及ぼしているとして、中国に対して不満を表していて、こうした時期に最高指導部の訪朝を大きく報道する理由はありません。習近平国家主席が自ら北韓を訪問するとの見方もありましたが、貿易摩擦で対立するトランプ政権を刺激することを避け、一方では、側近の栗氏を派遣することで、北韓側にも一定の配慮を示したとみられます。
[Photo : YONHAP News]