軍事パレード1日遅れで報道 一方で経済建設を強調

北韓の首都平壌で9日、建国70周年の軍事パレードが行われましたが、北韓のメディアはそのもようを10日になってようやく報じました。
北韓のメディアが軍事パレードのもようを1日遅れで報じるのは異例です。
北韓のメディアはこれまでのように軍事パレードをもようを生中継することもなく、大陸間弾道ミサイルなども登場しませんでした。
また、金正恩国務委員長も演説しませんでした。
今回の軍事パレードはアメリカに配慮した形となり、非核化交渉の再開に向けて、トランプ政権を刺激することを避けたものと受けとめられています。
一方、金正恩体制になってから初めての建国記念日の中央報告大会では経済問題が強調されました。
北韓の朝鮮中央通信は、建国記念70周年の中央報告大会がメーデー競技場で開かれ、金正恩国務委員長が出席したと報じました。
それによりますと、中央報告大会では金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長が報告し、「党が提示した新たな戦略路線を貫徹するために革命的な経済建設の大進軍を推し進める必要がある」と強調したということです、
また、革命精神で国家経済発展5カ年戦略を成し遂げるために増産突撃運動を力強く進め、経済強国建設、人民の生活向上、科学技術強国建設に拍車をかけなければならないと強調したということです。
さらに、南北関係改善や祖国の統一に取り組み、平和と安定を定着させるために前進しなければならないと 強調したということです。
今回の中央報告大会では核開発などについては触れず、経済問題に重点を置くことで、非核化の意志を間接的にアピールしたものと受け止められています。
[Photo : YONHAP News]