北韓 軍指導部の人事に微妙な変化

北韓の軍指導部の人事に微妙な変化が見られ、関心が集まっています。
北韓は建国70周年を迎えて、軍指導部の人事を行いましたが、朝鮮人民軍の人事を人民軍最高司令官ではない朝鮮労働党中央軍事委員長の名義で行いました。
朝鮮労働党中央軍事委員長の名義での人事は、27年ぶりで、戦時や非常時に使う最高司令官の肩書きを、今回の人事で使わなかったのは、北韓が正常国家であることをアピールするとともに、終戦宣言への意志を示したものとみられます。
また、建国70周年記念式の軍事パレードのひな壇の右から4番目に座っていたパク・スイルという人物にも注目が集まっています。
パク・スイルは、最近、総参謀部作戦総局長に任命された人物で、中核部隊ではない、中国との国境地帯の作戦総局長が軍事パレードのひな壇に座ったの異例です。
北韓はことし5月に行った人事で、軍トップから序列3位までを比較的穏健派の人物に入れ替えましたが、それにつながるものと評価されます。
一方、ICBM=大陸間弾道ミサイルなどを運用する戦略軍司令部は、司令官のキム・ギョムラクをはじめ、要人の姿が見られませんでした。
北韓は、相次ぐ強硬派の排除によって、人民軍の士気が落ちることを意識し、代表的な強硬派のリ・ミョンス前総参謀長を総顧問に礼遇しました。
[Photo : KBS News]