文在寅（ムン・ジェイン）大統領と北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は19日、2日目の南北首脳会談のあと、会談の合意をまとめた「平壌共同宣言」に署名しました。
それによりますと、両首脳は韓半島を核兵器や核による脅威がない平和の地にすることで一致し、金正恩国務委員長が近い時期にソウルを訪問することでも合意しました。
北韓の最高指導者の韓国訪問が実現すれば、南北分断後、初めてとなります。
また、南北は韓半島の完全な非核化を進める過程で緊密に協力していくことで合意し、すでに破壊した大陸間弾道ミサイル（ICBM）のエンジン試験場を専門家の監視下で永久に廃棄することにしました。
軍事的緊張緩和については、南北は非武装地帯をはじめとする地域で軍事的敵対関係を終息させ、進んでは韓半島全域で実質的な戦争の危険を除去し、根本的な敵対関係の解消につなげていくことにしました。
具体的には、板門店宣言の軍事分野の合意を履行していくことにし、南北軍事共同委員会の稼動、偶発的武力衝突防止のための常時対話などで合意しました。
南北関係発展については、ことし中に京義線鉄道と道路の連結のための着工式を行い、開城工業団地と金剛山観光事業を正常化する問題についても協議していくとしました。
離散家族問題については、根本的な解決に向けて常設面会所の設置、映像による再会、映像書信の交換など、問題解決に向けた努力を進めるとしました。
さらに、文化および芸術分野の交流促進のために、平壌芸術団のソウル公演、2032年夏季オリンピックの共同開催に向けた協力、3・1独立運動100周年記念行事の共同開催などのついても実務レベルの協議を進めていくことにしました。

[Photo : YONHAP News]