韓国企業関係者 開城工業団地訪問へ

韓国と北韓は、韓国企業関係者が開城工業団地を訪問し、3日間にわたって施設の点検などを進めることで合意しました。
韓国企業関係者が開城工業団地を訪問するのは、開城工業団地閉鎖以来、2年8カ月ぶりです。
韓国政府関係者が23日に明らかにしたところによりますと、開城工業団地で操業していた120余りの韓国企業の関係者が、今月31日から来月2日まで3日間の日程で開城工業団地を訪問し、施設の点検などを行うということです。
韓国企業の関係者は3日間、朝に開城工業団地に向かい、午後には韓国に戻ります。
韓国企業関係者が開城工業団地を訪問するのは、4回目の核実験を契機に開城工業団地が閉鎖された2016年2月以来、初めてです。
韓国政府関係者は、あくまでも施設の点検が目的で、開城工業団地の再稼動とは関係がないとしましたが、韓国企業関係者は、再稼動に直結することはないにしても、再稼動に向けた一つのシグナルだとして歓迎しています。
韓国と北韓は、 開城工業団地の施設点検だけでなく、鉄道および道路連結のための着工式を11月末から12月初めにかけて実施することや、年内に北韓の育苗場の近代化に向けた作業に取り掛かることなどでも合意するなど、経済協力に向けた雰囲気が盛り上がっています。
韓国政府は経済協力事業について、「適切な時期になれば」などといった条件をつけて慎重な姿勢ですが、南北が各種の経済協力で合意しているのは、米朝関係の進展とは別に、南北関係改善に向けた努力を進めるとの韓国政府の立場が反映されたものと受け止められています。
丁世鉉(チョン・セヒョン)元統一部長官は23日の特別講演会で、南北関係改善に向けた動きが米朝関係改善に比べて速度を出し過ぎているとの指摘について、「自転車は左右にペダルを交互に踏むことで前に進む」と語りました。
[Photo : YONHAP News]