IAEA 「北韓、主要核施設で活動拡大」

IAEA=国際原子力機関は22日、北韓が主要な核施設で活動を拡大しているもようとの見方を示しました。
天野之弥事務局長は22日、8月以降の状況を理事会に報告し、そのなかで、北韓北西部寧辺(ヨンビョン)の核施設で軽水炉建設に関連する動きが続いていると明らかにしました。
衛星写真を分析した結果、寧辺の核施設で黒鉛減速炉と軽水炉の冷却システムの変更に関連するとみられる活動を把握したということです。軽水炉に関しては、原子炉部品を原子炉建屋に運び入れた形跡があったとしています。
天野事務局長は記者会見で、現場に査察官を送れない状況では「分析は難しい」と述べました。
北韓は9月の南北首脳会談で、アメリカの対応次第では、寧辺の核施設を廃棄する用意があると表明しています。
これに先立って、アメリカの北韓分析サイト「38ノース」はことし8月、寧辺の核施設で、黒鉛減速炉の2次冷却システムの改修工事が続いている可能性が高いとする分析結果を発表していて、これを受けて、IAEAは、北韓に対し、査察の受け入れを求めています。
北韓は2009年4月にIAEAの査察官を国外追放しています。
[Photo : YONHAP News]