韓国政府 29日、北韓に防除剤伝達

南北山林協力の一環として、韓国政府が29日、マツ材線虫病の防除剤50トンを京義線陸路を利用して北韓の開城地域に届けました。
韓国訪問団15人は、29日午前中に、マツ材線虫病の防除剤50トンの引き渡し作業を行ったあと、午後からは、開城市の王建(ワン・ゴン)王陵周辺のマツ林で南北共同防除や実務協議を行いました。
共同防除に必要な機材は、北韓が用意しました。
統一部は、北韓に引き渡した防除剤について「国連の制裁対象に当たらないもの」と説明しています。
今回の防除剤の引き渡しは、先月22日に開かれた2回目の南北山林協力分科会談などでの合意事項の履行として行われたものです。
南北は、カラフトヒゲナガカミキリがマツ材線虫病を媒介して被害が拡大する時期が11月から3月までと、急がれることから、共同防除を進めました。
韓国政府は、病害虫の防除のほかにも、育苗場の近代化や山林の保全、保護のための協力策について議論する方針です。
統一部は、「国境のない山林病害虫の拡大防止事業は、南北に互恵的な事業だ。南北が協力して韓半島の山林生態系を保全するという面でも意味がある」と話しています。
[Photo : YONHAP News]