米朝実務者 板門店で会合

アメリカと北韓の非核化交渉実務者が3日、板門店で会合し、高官級会談の日程などについて協議しました。
外交筋によりますと、アメリカ側から非核化交渉の中心の役割を果たしてきた中央情報局コリアミッションセンターのアンドリュー・キム氏らが出席、北韓側からは統一戦線策略室の金聖恵(キム・ソンヘ)室長らが出席し、協議は3日夕刻から2時間にわたって行われました。
今回の協議は北韓側の要請で実現したことから、アメリカ側は北韓から金英哲(キム・ヨンチョル)労働党統一戦線部長が出てくるものと予想していましたが、金英哲部長は姿を現さず、実務担当の金聖恵室長が出てきたということです。
協議の内容は具体的に明らかになっていませんが、非核化について具体的な進展はなく、北韓側はアメリカとの対話の基調を維持していくとの意向を表明したというということです。
ポンペイオ国務長官の4回の訪朝にすべて同行したアンドリュー・キム氏は会合で、来年初めに2回目の米朝首脳会談を行うためには高官級会談を急がなければならないとの立場を伝えたものの、日程について北韓側と具体的な合意には至らなかったということです。
外交筋は北韓側のこうした動きについて、北韓特有の時間稼ぎで、アメリカを揺さぶる狙いがあると指摘しました。
一方で、トランプ大統領が最近、米朝首脳会談の時期について言及したこともあり、北韓がアメリカとの対話に積極的に動き出すのではないかとする見方もあります。
板門店で行われた3日の協議で、トランプ大統領の発言の真意や非核化に伴う相応の措置について探り、それらをもとに金正恩委員長が高官級会談や首脳会談の日程などを決めるものとみられます。
消息筋は、金正恩委員長の決定次第では高官級会談が年内に実現する可能性もあるとしましたが、核計画の申告やアメリカの相応の措置などについて米朝間の隔たりは依然として大きく、2回目の米朝首脳会談が開かれるまでには難航が予想されるとしました。
[Photo : YONHAP News]