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米朝首脳会談の開催地ベトナムは、改革・開放のお手本

ニュース2019-02-07
米朝首脳会談の開催地ベトナムは、改革・開放のお手本

ベトナムが2回目の米朝首脳会談の開催地に決まりました。米朝の首脳の動線や日程など物理的な条件も考慮されましたが、北韓の進むべき道の手本を示すという象徴的な意味も盛り込まれているとされます。
アメリカのトランプ大統領は5日の一般教書演説で、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との2回目の首脳会談を27日と28日の両日にベトナムで開催すると表明しました。
金委員長の専用機で移動可能な距離やアメリカのトランプ大統領の米中首脳会談の日程が考慮されたとみられます。
さらには、アメリカの敵国から、パートナーに生まれ変わったベトナムの歴史も、開催地となった重要な要因として挙げられます。
ベトナムは、1964年から12年間にわたる戦争の間、アメリカの敵国となりました。
アメリカは、強力な圧迫政策を取り、ベトナムを国際社会から孤立させました。
ベトナム戦争が終結したあと、ベトナムは共産主義の骨格を維持しながら、資本主義を一部受け入れる独自の改革・開放路線「ドイモイ政策」を導入。1995年にアメリカと国交を結ぶことで制裁から逃れ、経済復興の道に進み、いまやアメリカと確固たるパートナーシップを築いています。
こうした過程は、アメリカが北韓に促す変化の典型的なモデルとされます。
トランプ政権は、2回目の首脳会談の議論が始まる前から北韓に対して、「ベトナムが進んだ道」を提示していました。
北韓も、いまの支配体制を維持しながら、同時に経済発展を成し遂げられるベトナムモデルがもっとも賢明な対案だと判断したとみられます。
北韓の李容浩(リ・ヨンホ)外相が昨年末にベトナムを公式に訪れた際、「ドイモイ政策」の優れた点を取り入れようとしたのも、こうした流れに沿ったものとみられます。

[Photo : KBS News]

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