アメリカは、北韓の非核化の実現に向けて、初期段階で核やミサイル関連施設全部の包括的な申告を求めずに、北韓が廃棄を約束した施設を検証したうえで廃棄していく段階的廃棄を進めていく方針を固めたことがわかりました。
アメリカは、こうした方針を、このほど平壌(ピョンヤン)を訪問したビーガン北韓担当特別代表を通じて北韓側に伝えたもようです。
外交消息筋が8日、韓国メディアに述べたところによりますと、
「韓国とアメリカは、北韓が廃棄を約束した施設について申告を受け、検証したうえで廃棄することが現実的だという点で一致した。これは核やミサイル関連施設を一度に全部明らかにする包括的申告に対する北韓側の強い拒否感を考慮したものだ」と述べ、段階的な廃棄にアメリカ側が同意したことを明らかにしました。
これと関連して大統領府青瓦台の鄭義溶（チョン・イヨン）国家安全保障室長は、去年11月の韓国国会での国政監査で、去年9月の平壌での南北首脳会談で金正恩（キム･ジョンウン）国務委員長が文在寅（ムン・ジェイン）大統領に対して、「米朝間の信頼が構築されていない現状で、核物質や核兵器、運搬手段リストの申告をアメリカが北韓に要請するのは、攻撃目標リストの提出を要請しているのと同じことだ」と述べたことを明らかにしました。

[Photo : YONHAP News]