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ベトナムの成長モデル 北韓が導入するかは未知数

ニュース2019-02-25
ベトナムの成長モデル 北韓が導入するかは未知数

2回目の米朝首脳会談の開催地がベトナムに決まったのは、北韓に対して、核を放棄し、関係を改善すれば、ベトナムのような経済成長を遂げることができるということを示す狙いがあるとする報道が相次いでいます。
しかし、北韓を改革・開放へ導くのは決して簡単ではないとの指摘もあります。
内外のメディアは、金正恩委員長がベトナムを訪問し、北韓もベトナムのような道を歩む意向があることを示唆する可能性があるとしています。
産経新聞は、金正恩委員長がベトナムでサムスン電子の工場を訪れる可能性があるとして、これはベトナムの経済成長に関心があるからだと指摘しました。
一方、CNNは24日、北韓は中国を通じて改革・開放の事例を多く見てきたが、いまだに改革・開放は進んでいないと指摘しました。
オバマ政権で国防総省の高官を務めたベン・ジャクソン氏は、過去にも北韓の高官が改革・開放の成果を見る機会は多くあったとしたうえで、核を保有していないときにも効果がなかったのに、事実上の核保有国になった今の北韓には効果がないと指摘しました。
北韓問題を扱ってきたある記者は、北韓はベトナムよりも優位な立場にあると考えているとして、北韓は会談でただの貧しい国ではなく、強い立場にある核保有国だということを強調するだろうとしました。
また、ベトナムの経済改革は、自国民に旅行や貿易、外国人との接触の自由を認めることで可能になったが、北韓がこうしたことを認めるかどうかは定かではないとする指摘もあります。
民間シンクタンクの峨山政策研究院のコ・ミョンホン氏は、ベトナムは貿易と投資の門戸を開放することで海外の資本を受け入れたが、海外の資本を受け入れることには条件と責任が伴うと指摘しました。
一部の専門家は、北韓がベトナム式の経済成長モデルを採択するだろうとする見方に否定的です。
北韓で経済危機が長期化すると、金委員長の父である金正日国防委員長はベトナム式のドイモイを取り入れることを検討しましたが、結局は徹底した社会主義を維持し、「苦難の行軍」を続けました。
金正日国防委員長がドイモイを放棄したのは、重工業中心の北韓に農業中心の改革・開放が主体だったベトナムのドイモイは適していないと判断したためだとする分析もあります。

[Photo : YONHAP News]

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