米朝 共同宣言めぐるぎりぎりの調整中

アメリカと北韓が28日に発表する予定の米朝首脳会談の共同宣言文には、非核化原則の再確認、北韓の非核化の初期の措置とアメリカの相応の措置、今後の実務協議の3つの項目が盛り込まれることになりそうです。
米朝の交渉に詳しい外交筋が25日、明らかにしたところによりますと、アメリカのビーガン特別代表と北韓の キム・ヒョクチョル・アメリカ担当特別代表は先週末に、この3つの項目を共同宣言文に盛り込むことで大筋合意したということです。
しかし、2つ目の項目の「非核化の初期の措置」をめぐる駆け引きが続いていて、寧辺(ヨンビョン)の核施設まで盛り込まれるか、それとも、豊渓里(プンゲリ)の核実験場と東倉里(トンチャンリ)ミサイルエンジン実験場だけが盛り込まれるかによって、アメリカの相応の措置も変わる可能性があるということです。
北韓の非核化の第1段階となる豊渓里と東倉里の施設の検証と査察、第2段階の寧辺の核施設の検証と査察、第3段階のウラン濃縮施設を含む未公開の核施設の検証と査察のうち、今回の共同宣言文で第1段階まで言及するか、第2段階まで言及するかをめぐる詰めの交渉が現在、行われているもようです。
また、終戦宣言に関する合意内容を別項目として盛り込む案も検討されています。
ただ、韓国駐留アメリカ軍の撤収などの論争に飛び火する可能性があるため、終戦宣言ではなく平和協定に向かう中間段階として「平和宣言」に代える可能性もあるとされます。
一方、ポンペイオ国務長官は26日午前、トランプ大統領より一足先にハノイ入りし、 キム・ヒョクチョル特別代表と共同宣言をめぐる最終調整を行う可能性があるとされます。
[Photo : YONHAP News]