「生産的対話続ける」と朝鮮中央通信 合意見送りには触れず

ハノイでの米朝首脳会談が事実上、決裂したなか、北韓の朝鮮中央通信は、米朝間の合意が見送られたことには触れず、アメリカと生産的な対話を続けていくことにしたと、1日朝、報じました。
朝鮮中央通信は、北韓とアメリカは、28日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長とトランプ大統領の1対1の会談に続いて拡大会合を開いたと伝えたうえで、「両首脳は、この会談は、両国間で数十年間続いてきた不信と敵対の関係を、根本から切り替えるという大きな意味がある会談だということで一致し、韓半島の非核化と米朝関係の画期的な発展に向けて生産的な対話を続けていくことにした」と強調しました。
また、「金委員長は、トランプ大統領が会談成功のために努力したことに謝意を表明し、再会を約束して、別れのあいさつを交わした」と報じました。
しかし、米朝間の合意が見送られたことには触れませんでした。
「再会の約束」や「生産的な対話の継続」は、トランプ大統領の「引き続き努力する」という言及や、ポンペイオ国務長官の「今後、数週以内に合意に至ることを望む」という言及に相通じるものがあるとみられています。
朝鮮中央通信のこうした報道は、北韓の李容浩(リ・ヨンホ)外相が4時間前に行ったハノイでの記者会見とは一変していて、アメリカへの不満の色はうかがえず、アメリカとの対話を続けたい意向を示したものとみられます。
[Photo : YONHAP News]