北韓メディア 「段階的非核化」と「自力更生」を連日強調

北韓メディアが連日、アメリカに向けて「段階的非核化」を促し、北韓内部に向けては、今後も続くとみられる制裁を克服するための「自力更生」を強調しています。
北韓の祖国平和統一委員会が運営する対外宣伝メディア「わが民族同士」は14日、北韓が示した寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄とそれに相応する部分的な制裁の解除が、もっとも現実的な案だと主張しました。
また、こうした「段階的非核化」を上回る方策はないとして、「完全な非核化に進もうとする北韓の立場は揺るぎない」と明らかにしました。
北韓メディアはこのような内容をこの3日間、続けて報じています。
これは、2回目の米朝首脳会談が物別れに終わった原因が、一括妥結を求めるアメリカ側にあるとし、北韓の立場を改めて示す狙いがあるとみられます。
また、北韓の党機関紙・労働新聞は14日付の社説で、「最近、行われた第14期最高人民会議の代議員選挙をきっけに、祖国繁栄の活路を切り開いていかなければならない」と強調しました。
なかでも、科学技術の威力などを誇示し、「北韓制裁が水泡に帰すようになければならい」と促しました。
これは、米朝間の交渉が容易でない状況のなかで、他人の援助に頼らず、自分の力で生きる「自力更生」を強調することで、今後も続く制裁に備え、内部の結束を図るためのものとみられます。
[Photo : KBS News]