北韓外務次官 「米国が計算法を変える条件下でのみ非核化可能」

北韓の崔善姫(チェ・ソニ)第1外務次官がアメリカのポンペイオ国務長官の発言を非難したうえで、「アメリカがいまの計算法を変えるという条件のもとでのみ、非核化は可能だ」と述べました。
崔次官は朝鮮中央通信とのインタビューで、「ポンペイオ長官が『経路変更』をうんぬんしたが、『経路変更』はアメリカだけの特権ではない。決心次第でわれわれの選択にもなり得る」と述べました。
ポンペイオ長官は先月24日、アメリカCBSとのインタビューで、北韓との非核化交渉が失敗した場合には「進路を変える必要がある」と発言していて、 崔次官の発言はこれを非難したものです。
崔次官は、「アメリカがいまの計算法を変え、ことし年末までに姿勢を見直して臨むという条件のもとでのみ、非核化は可能だ」としながらも、「われわれの非核化の意志に変わりはなく、時が来れば、非核化する」として、事実上、対話の再開を求めるメッセージとも受け止められています。
これは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が最近、最高人民会議の演説で明らかにした今後の北韓の非核化交渉の戦略に沿ったもので、金委員長は演説で、アメリカの新たな計算法と2回目の米朝首脳会談のときより非核化の条件を緩和することを求めているほか、期限は年末までとしています。
これに対して、アメリカ国務省は現地時間の30日、政府系メディア「ラジオフリーアジア」とのインタビューで「アメリカは北韓と建設的な交渉を行う準備ができている」とする基本的な立場を明らかにしました。
[Photo : YONHAP News]