北韓の発射実験は短距離弾道ミサイルか

北韓が4日に発射した複数の飛翔体の中に、短距離弾道ミサイルが含まれていたとする見方が出ていますが、
韓国軍とアメリカ軍は、今のところ、判断を示していません。
北韓は4日午前9時6分頃から9時27分頃にかけ、東部の江原道元山(ウォンサン)付近から北東の海に向けて短距離の飛翔体、数発を発射しました。その後、さらに午前10時頃、別の飛翔体を発射したということです。
北韓の朝鮮中央通信は5日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が4日に行われた砲撃訓練を指導したと報じ、ミサイル発射の写真を公開しました。
この公開された写真を見た専門家の間では、ロシアが開発した短距離弾道ミサイルの「イスカンデル」を北韓が改良した地対地弾道ミサイルだとする見方が出ています。
イスカンデル・ミサイルは、多様な誘導装置を装着した弾道ミサイルで、最大射程は500キロとされ、低い高度で目標地点に近づくことができるため、迎撃が困難とされています。
ロシアから導入され、北韓で改良されたとみられる型は、去年2月の軍事パレードで公開されていました。
韓国国防部は5日、北韓が4日に発射したのは新型兵器だったと発表しましたが、弾道ミサイルかどうかには触れませんでした。アメリカも、弾道ミサイルなのかどうかの判断を示していません。
弾道ミサイルならば、国連安全保障理事会の決議に違反することになり、米朝交渉再開への影響が注目されます。
[Photo : KBS News]