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北韓の飛翔体発射 経済より体制保障が重要とのメッセージ 

ニュース2019-05-10
北韓の飛翔体発射 経済より体制保障が重要とのメッセージ 

北韓が今月4日に続いて9日にも短距離ミサイルと見られる飛翔体を発射したことで、北韓の「経済問題より体制保障が重要だ」という国外向けのメッセージが鮮明になったという見方が出ています。
2回目の米朝首脳会談が物別れに終わって以降、北韓は制裁解除に拘らないと宣言していますが、今後の米朝交渉を「非核化」対「体制保障」の構図に変えようとする北韓の思惑が明確になったともいえます。
文在寅(ムン・ジェイン)政権がアメリカの支持を受けて、北韓への食糧支援を公式に進めようとしていた矢先に、飛翔体の発射に再び踏み切り、食糧支援を難しくしたのは、いまの局面では、人道支援や経済問題より体制保障や軍事的脅威の解消の方が重要だというメッセージを投げかけたものとみられます。
北韓の飛翔体が短距離弾道ミサイルと結論付けられた場合、公式には2017年11月29日のICBM=大陸間弾道ミサイル「火星15」の発射以来、1年5か月ぶりに国連安保理決議に違反したことになります。
このため、安保理決議違反への対応措置などで議論となり、文政権が進めている北韓への食糧支援は難航するとみられます。
アメリカと国連安保理は通常、短距離弾道ミサイルの発射については安保理決議に反するものであっても直接的な対応はしませんでした。
しかし、今回の発射が今後のより大きな威嚇的な行動を予告するものという見方もあり、これまで北韓が発射してきた短距離ミサイルとは重みが異なるという指摘も出ています。

[Photo : YONHAP News]

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