寧辺ウラニウム濃縮施設は稼働中か 米分析サイト

アメリカの北韓分析サイト「38ノース」は、現地時間の5日、北韓の寧辺(ヨンビョン)にあるウラニウム濃縮施設で活動が続いていると明らかにしました。
38ノースは、最新の衛星写真を分析した結果、寧辺のウラニウム濃縮施設で、2月から先月にかけて、液化窒素の運搬車両とみられる白いトレーラーが見えたり見えなかったりを繰り返したと発表しました。
液化窒素は、ウラニウムを濃縮する際に、冷却装置を動かすうえで必要です。
38ノースは「衛星写真だけでは、液化窒素運搬用のトレーラーなのか確認が難しいが、もしそうであれば、貯蔵タンクに保存するために定期的に車両を停めていたということになる。この施設は稼働中で、濃縮ウラニウムを製造している可能性が高いと考えられる」と分析しています。
この寧辺の核施設について北韓は、2月に行われたハノイ米朝首脳会談で廃棄する用意があるとしましたが、会談は物別れに終わりました。
このため制裁を緩和しないアメリカに対して、北韓がメッセージを送っているという見方も出ています。
これらについて韓国の国家情報院は、3月の国会情報委員会での報告で「寧辺の5メガワット級の原子炉は去年から操業を中断しており、再処理施設も稼働させる兆候が見られないが、ウラニウム濃縮施設は正常に稼働していると判断している」と説明しています。
[Photo : KBS News]